ランドクルーザー250がデビューしたとき、真っ先に心を奪われたのは丸目のヘッドライトだった。近年のトヨタ車には、アルファードやヴェルファイアをはじめ、高級感や存在感を強く打ち出したデザインが多い。
もちろん、それもトヨタの魅力のひとつだ。
しかし、そんな中で登場したランクル250の丸目は、実に新鮮だった。
四角く無骨なボディに、どこか愛嬌のある丸いヘッドライト。クラシカルでありながら古臭さは感じさせず、むしろ今だからこそ洒落て見える。
「ランクル250を買うなら、絶対に丸目だ」
発表当時は、迷うことなくそう思っていた。ところが、ZXグレードの角目を見ているうちに、その気持ちが少しずつ変わってきた。理由は、単に見た目の好みだけではない。
今回は、実車を見て感じた丸目と角目、それぞれの魅力を振り返りながら、グレードによって変わるランクル250の選び方について考えてみたい。
ランクル250の丸目は、なぜこんなに魅力的なのか

無骨なボディに愛嬌を与える丸目ヘッドライト
実車を前にすると、丸目の魅力はさらに際立って見えた。
大きく四角いボディ、張り出したフェンダー、そして存在感のあるフロントグリル。
本来なら威圧感を覚えても不思議ではないデザインだが、丸いヘッドライトが加わることで、その印象は驚くほど柔らかくなる。
力強いのに、どこか親しみやすい。
最近の高級SUVとは少し違う、肩肘を張らない洒落た雰囲気がある。ランクル250の丸目には、そんな魅力を感じる。
レトロなのに古臭くない。大人に似合うデザイン

特に印象的なのは、クラシカルなデザインが現代のクルマとして成立していることだ。今回撮影したイエロー系のボディカラーとブラックの樹脂パーツとの組み合わせもいい。無骨で実用的な四輪駆動車でありながら、どこかファッション性を感じさせる。
アウトドアフィールドはもちろん、街中に停めても絵になりそうだ。若い頃に憧れた四駆の雰囲気を残しながら、今のライフスタイルにも自然に溶け込む。
そんな一台に思えた。
ZXの3眼角目を見て、気持ちが変わった

プロジェクター式3眼LEDの精悍なデザイン
丸目に惹かれていた自分が、いつの間にか角目にも魅力を感じるようになった。その大きな理由が、ZXに採用されるプロジェクター式3眼LEDヘッドライトだ。同じ角目でも、VXに採用されていたリフレクター式3眼LEDとは印象が異なる。精密な造形がフロントフェイスを引き締め、丸目とは違う精悍な表情を見せてくれる。
特にZXの3眼LEDは、ヘッドライトそのものに強い存在感がある。
最初は丸目一択だったはずなのに、見ているうちに「これはこれでカッコいい」と思うようになった。
一度知ると手放せない、アダプティブハイビーム
そして、ZXの魅力はデザインだけではない。アダプティブハイビームシステム(AHS)が標準装備されている点も、自分には大きなポイントだ。AHSは、先行車や対向車への眩しさを抑えるようにハイビームの照射範囲を制御し、夜間の視認性確保を支援する機能だ。私自身、これまでアルファードやライズで、配光制御機能の便利さを実感してきた。
現在の愛車、ライズに搭載されるADB(アダプティブドライビングビーム)も、名称や制御方式は異なるものの、前方の車両への眩しさを抑えながら視界の確保を支援するという点では共通している。夜間走行では、この機能が実にありがたい。
もちろん、そこまで必要ないという人もいるだろう。しかし、一度その便利さを経験すると、なかなか手放せなくなる。
クルマの装備とは、案外そういうものなのかもしれない。
ただし、AHSはあくまで運転を支援する機能であり、すべての状況で適切に作動するわけではない。過信せず、自分の目で安全を確認することが大前提だ。
ランクル250の丸目と角目を比較。違いはデザインだけではない
| 項目 | VX 丸目仕様 | VX 角目仕様 | ZX 角目仕様 |
|---|---|---|---|
| デザイン | クラシカル | 精悍 | 精悍・先進的 |
| ヘッドランプ | 丸目Bi-Beam LED | リフレクター式3眼LEDヘッドランプ | プロジェクター式3眼LED |
| ハイビーム制御 | AHB | AHB | AHS |
| 魅力 | 愛嬌・個性 | 造形美 | 造形美・配光制御 |
| DISCOVERYの選択 | ◎ | ー | ◎ |
※ヘッドランプおよびハイビーム制御の仕様は、グレードや年式によって異なります。装備についてはトヨタ公式資料を参考にしています。デザインや魅力、DISCOVERYの選択は筆者の主観による評価です。
出典:トヨタ アップグレード ファクトリー「ランドクルーザー250向けヘッドランプデザインカスタマイズ(丸目)」公式発表(2026年10月21日)
丸目と角目は、単にヘッドライトの形が違うだけではない。どのグレードを選ぶかによって、ランプの方式や夜間の運転を支援する機能にも違いがある。特に、ZXの3眼プロジェクター式LEDとAHSの組み合わせは、角目を選ぶ大きな理由になる。一方で、VXを選ぶのであれば、ランクルらしい無骨なスタイルを楽しめる丸目も非常に魅力的だ。
実用性や予算、好みのデザインを含めて考えたいところだ。
VXなら丸目も選べる。純正カスタマイズという選択肢
2026年10月21日、トヨタ アップグレード ファクトリーから、ランクル250の丸目ヘッドランプへの後付けカスタマイズサービスが発表された。対象は2024年4月以降に生産されたVXグレードで、VX First Editionも含まれる。
価格は204,600円(税込・作業工賃込み)。
トヨタの正規販売店で施工でき、メーカー保証も付帯する。
当初から丸目が欲しかった人はもちろん、角目で乗り始めたものの、後からデザインを変えたくなった人にも魅力的な選択肢だろう。ただし、現時点で案内されている対象グレードはVXであり、ZXは含まれていない。また、ヘッドライトのデザイン変更によってZXの3眼LEDやAHSと同等の装備になるわけではない。購入前には、対象車両や装備の違いを確認しておきたい。
私が選ぶなら、VXは丸目。ZXは3眼角目
ここまで丸目と角目の魅力を考えてきたが、今の自分の答えは意外とシンプルだ。
VXを選ぶなら丸目。ZXを選ぶなら3眼角目。
VXなら、丸目の持つクラシカルな雰囲気を存分に楽しみたい。無骨なボディに愛嬌のあるヘッドライトは、ランクル250というクルマの魅力を自然に引き出してくれる。
一方、ZXを選ぶなら3眼角目だ。
プロジェクター式3眼LEDのシャープなデザインに加えて、AHSの機能性も捨てがたい。
つまり、丸目が嫌いになったわけではない。
むしろ今でも、丸目のデザインは大好きだ。
ただ、自分が求める装備やグレードを考えるようになって、角目の魅力にも気づいたということなのだろう。
まとめ|ランクル250は、自分らしい一台を選びたい
ランドクルーザー250が登場したとき、私は迷わず丸目を選びたいと思った。その愛嬌のある表情には、最近のトヨタ車ではあまり見られなかった新鮮さがあった。しかし、ZXの3眼角目を見ているうちに、デザインにも機能性にも魅力を感じるようになった。クルマ選びは、カタログの装備や価格だけで決まるものではない。見た瞬間に心を奪われるデザインもあれば、長く使うことを考えて初めて分かる魅力もある。大切なのは、自分がそのクルマとどんな時間を過ごしたいか。
丸目か角目か。
そんな選択で悩む時間さえ、クルマ好きにとっては楽しいものだ。
そして、それこそがランクル250の魅力のひとつなのかもしれない。
ランクル250 ZXディーゼルの走りや乗り心地が気になる方へ
実際に試乗して感じたディーゼルの力強さ、乗り心地、静粛性、そして購入を検討して気になった点は、別の記事で詳しく紹介している。


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